今回のパリオリンピックでは、銅メダルの価値を考えさせられた。卓球の早田ひな選手、柔道の永山、橋本、船久保選手、バトミントンの志田、松山ペア、そしてゴルフの松山選手。それぞれに悔しい想いを胸にもうひと頑張りされている姿が清々しく美しかった。皆、金メダルを目指して長く苦しい練習をこなされて来たに違いない。幸運にも金メダルの栄誉を勝ち取った同僚がいるケースもある。「まさか手ぶらでは帰れない。」という痛い程の気持ちがTVを通しても伝わってくる。そういう発想が良い悪いという問題ではなく、諦めず死力を尽くしている姿が尊い。
ゴルフを嗜むので松山選手を例にとると、過去10年以上米国のプロ市場でシード選手として活躍し、日本人として初のマスターズも制覇している名選手である。しかし、肝心な時に崩れる傾向があり、東京オリンピックの銅メダル争いのプレーオフで惜しくもメダルを逃した。これほどの名選手でも、国旗を背負い何らかの実績を残したかったのだろう。今回の大会は世界の強豪がほぼ一人残らず結集する稀に見る好試合だった。その中で粘って粘っての単独3位銅メダルである。松山氏も「本当にメダルを取れて嬉しい、」と珍しく高揚されていた。
金メダルも銀メダルも勿論立派である。しかし、故あっての銅メダルに込めた選手たちの想いに胸を突かれた。
最近のコメント