以前から気になっていた事なのだが、スポーツや芸能は勿論、ビジネス、政治、国際関係等においても、ある「拮抗軸を立てる」ことで予想以上のパワーを発揮できたり、物事がスムースに展開できたり、余計な対立を防いだり出来るのではないかと考えていて、調べてみたが、この現象を端的に表す格言とか法則の様なものはまだ発見出来できていない。
身近な例で説明すると、
①呼吸を深くし多くの酸素を脳に送り込むには、胸郭を開き横隔膜を下に下げる必要がある。この際の拮抗軸が胸郭であり横隔膜である。
②立ったままで靴下を履くには、背骨を立てる。背骨が曲がったままで靴下を履こうとすると苦労する。これはロードバイクでも「骨盤を立てて」(背骨を立てて)推進力を増す。
③歩行スピードを上げるには、腕と肩を振って拮抗軸を作り、その反動で足を大きく前に振り出す。
④ゴルフで飛距離を伸ばすには、胸郭の捻りと下半身の踏み込みの拮抗作用を利用する。
⑤踊りや芸能の所作も必ず拮抗軸を作って、静かで力強い動きを支えている。一般的には「丹田」に軸をつくることが多い。
もっと視野を広げ拡大解釈すると、
⑥世界秩序の一環としての核の存在があり、核は戦争の抑止力としてのカウンターバランスの面を持っている。
⑦大宇宙の星の動きや原子間の宇宙にも「引力と斥力」という物理法則がカウンターバランスとして作用している。引力と斥力という意味では、最近進歩の著しい「免疫」機能と生命維持の仕組みにも関係している様な気がする。
これらの事象は何か人間関係や深いコミュニケーションによる相互理解、一般的なビジネスにも重要な示唆を与えていおり、それを理解し実践する者に実利的な恩恵をもたらしているのではないか、というのが気になっている点である。
次回に続く。
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