前回主題のテーマで一般論を述べたが、現実に周囲を見回してみるとシニアで60前後から新たなチャレンジをし元気で活躍する人々もちらほら見かけられる。持論は一部撤回せねばならないかも知れない。傾向としては、業種、業態を跨ぐ転職をされていて、ある分野の専門性で一貫していることである。ファイナンシャルや人事の例は多くあるが、例えば、IT大手でコンサルティング営業職で培ったB toBの新規顧客開拓及び深耕の経験、或いは企業改革のサポート経験とスキルを製造業や医薬企業のCDOに着任し活かしている例などは、昨今ならではの傾向かと思う。しかも女性の成功例が多いのも興味深い。ある方は60歳を過ぎてある企業の社外取締役候補としてトップと面談後、その企業の課題を聞いて、「是非私をCDO として採用してくれ」、と説得したと聞く。DXやAIXの推進は以前から多くの企業で叫ばれてきたが、最近CDOとしてCIOとは違った役割を担い活躍する具体的事例が出て来たのも心強い。
60歳を過ぎても他社で活躍する人々は、見掛けもそうだが発想それ自体が若いのに感心する。20台、30台の若者とも上手くコミュニケーションが取れ、自分にとっての業者達からの信頼が厚いのも特徴の一つである。あまり威張らずお話が面白い。さっと弱者に寄り添うタイミングを知っている。中には60歳で転職しCxOを務めながら、社外取締役を2つこなしている豪傑も存在する。
時代は変遷するが、その時代の中でその変化をリードするのは容易ではない。常に第一次情報収集と整理を怠らない習慣が出来ているのだろう。そういう意味で、リーダー達の特質自体は時代を経ても変わらないものなのかも知れない。
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