仕事やスポーツ、芸能など、プロフェッショナルに広く求められるものが「集中力」である。よく技量は一流なのに、この一番に弱いプロもいるのは事実だ。勿論、我々にも必要な能力である。
集中力を養う為に、
- マインドフルネス(瞑想)
- 筋トレ(運動)
- 睡眠
などの重要性を解説した書籍も少なくない。
集中力を高め、「心、技、体」を充実させることが大切と指摘されるが、如何にしてそれらを総動員して発揮させるか?について具体的に解説したものは極く少ない。プロでさえ大事な試合に合わせ集中力を高め、創意工夫しているのが現実ではないだろうか?
特に、ストレスがかかった大事な局面での集中力はそのパフォーマンスに大きく影響する。例えば、ゴルフプロの場合、練習場では訳もなく打てるナイスショットが、「この一打」という大切な場面で再現出来るか否か?で、一流と二流が分かれてしまう。
大小はあれど、大切なイベントが連続するのも我々の人生であり、それぞれに集中力が最大に高められるに越したことはないのである。
集中にはコツがあると言う。それは「8割主義」と呼べるものだ。「8割成功すれば、それで良しとする。2割のミスは自分を許してあげる。」と言うシンプルな原則だ。その状態が人間が最も集中出来る状態なのだそうだ。完璧主義の方々は多いと思うが、自分を自分で追い詰めている。
言い換えると、「集中力とは、8割を目指し2割のミスを許容する状態のことを言う。」
これは、昨年シニアプロゴルフ選手権を制した佐藤剛平プロという異色のゴルファーの言葉である。21歳でゴルフを始め30歳で3度目のプロテストに合格。シニア入り3年目で昨年プロシニアを制した。
その目的に拘れば拘る程、人の体は固くなり自然の動きや柔らかさからは遠のく。チャンスはいつか巡って来る、それを静かに待てば良い、チャンスを自ら追い求めてはいけないと言う。難しいグリーン奥のラフに入れた時には、鼻からボギーで良しとする。それがパーに収まれば、これはラッキーと自分を褒め感謝する。ボギーを叩いても、その自分を許してあげる。
この考え方は私には重く響いた。これは仕事も人生も同じではないのか。言われてみればその通り。一流の人々に密かに流布する考え方なのだろうか?
もう少し早く知っておけば、とも思った。
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